こんにちは、介護現場で働く皆さん!今日は介護に関するおすすめの本をご紹介したいと思います。
『駒場苑がつくった介護百首~みるみるわかる生活リハビリ~』という本です。
アマゾンでの説明文は以下のようになっています。
7つのゼロを掲げた実践で老人ケアに関わる人たちから熱い注目を集めている特養ホーム駒場苑(東京都)の新刊です。 そんな駒場苑のケアのスキルと思想を伝える新しいツールとして駒場苑の施設長、坂野悠己さんが思いついたのが、百人一首! 施設の廊下やエレベーターの中に貼っておいたところ、「本は読みません」という介護職もなんとなく眺めて、おもしろがっている様子。 何かと後ろ向きの話題が多い介護業界ですが、駒場苑考案の「介護百人一首」というユニークな取り組みを広げ、現場から介護を変えていくために、書籍にまとめたのが本書。 いつでもどこからでも読めて、生活リハビリがみるみるわかる画期的な本です。(アマゾンの商品ページより)
この本はここ数年の介護本(介護現場で働く職員さんに向けて書かれた本)の中で一番良いものだと思います。
書かれている内容としては、主に介護を行うにあたっての理念や、食事・排泄・入浴介助のポイント、身体拘束や介護技術に関して、知っておくとためになることが短歌と解説文になって書いてあります。
駒場苑のウェブサイトにこの介護百人一首のページがあって、そこを見れば詳しい内容が載ってますので、もしよかったらアクセスしてみてくださいね。
今回はこの本の中に書かれている食事介助のポイントに関して、簡潔にご紹介しますね。
実際の本の中では短歌になっていますが、このブログではその一部を文章にしてご紹介させて頂きます。
介護施設における食事介助は、単なる栄養補給の手段を超え、利用者様の生活の質(QOL)を高める重要な役割を担っています。この本では食事介助の際に留意すべき重要なポイントについて、わかりやすく解説されています。
好きなものを食べる権利の尊重
利用者様の中には、介護施設が人生の最終段階を過ごす場となることが多いです。この期間、彼らが好きなものを食べたり飲んだりできる権利を尊重することは非常に重要です。栄養面のみに目を向けず、心の満足も重要視しましょう。
姿勢と食事の関係
食事は、椅子に座って行うことが望ましいです。ベッドや車椅子では姿勢が不安定になりがちです。椅子に座ることで姿勢が安定し、食事もしやすくなります。また、座る動作は日常生活のリハビリにもつながります。
食事介助の基本姿勢
食事介助は座って行いましょう。立って行うと、利用者様が上を向きやすく、誤嚥のリスクが高まります。また、立っての介助は利用者様に対する敬意の欠如とも受け取られかねません。
スプーンの大きさと食事のペース
大きなスプーンを使って早く食事をさせることは、誤嚥や窒息のリスクを高めます。小さなスプーンを使い、利用者様のペースに合わせてゆっくりと介助しましょう。一口の量も小さめにすることが肝要です。
水分摂取の重要性
高齢者は脱水状態になりやすいため、適量の水分摂取が不可欠です。特に食事と一緒に、水分摂取も心掛けましょう。適切な水分量は、一人ひとりの健康状態に合わせて調整することが重要です。
食事への柔軟な対応
利用者様が食事を食べない場合、無理に食事をさせるのではなく、出前を取る、外食に行くなど、好物を提供しましょう。食べたいと思ってもらえるような工夫が重要です。
コミュニケーションと嚥下
食事前に嚥下体操をするよりも、日常的に利用者様とおしゃべりをしたり、笑ったりすることが、口腔機能の維持に役立ちます。楽しいコミュニケーションを心掛けましょう。
食事量の個別化
食事の量については、一人ひとりのニーズに合わせることが重要です。全量を無理に食べさせるのではなく、その人に適した量を見極めましょう。
姿勢の安定化
食事中は足が床にしっかりと着くようにすることで、安定した姿勢で食事ができます。椅子の高さ調整や、車椅子のフットレストの調整も忘れずに行いましょう。
食事中のムセの対処
利用者様が食事中にムセる場合、姿勢を確認し、前かがみの姿勢を取らせることで、ムセを減らすことができます。
いかがでしたか?以上のポイントを心掛けることで、利用者様にとって快適で安全な食事の時間を提供できると思います。
この本の中では、ほかにも排泄介助や入浴介助のポイント、身体拘束や介護技術に関してなど、知っておくとためになることが満載されていますので、ぜひ手に取って読んでみてくださいね。
ご一読ありがとうございました。ご意見・ご感想などございましたらお待ちしております。それでは次回の投稿をお楽しみに!
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